釣り初心者のためのゼロ釣り魚図鑑

港、堤防、磯にサーフ、釣り場ではいったいどんな魚たちに出会えるのでしょうか?
狙いどおりに釣れてくる魚もいれば、人生で一度しかお目にかからない珍客もいるでしょう。

釣り上げた魚との出会いは一期一会、このページでは釣り場で出会う魚たちをご紹介します。

「あ」

アイナメ(鮎魚女)


カサゴ目アイナメ科アイナメ属
体長:~45cm
旬:4月~8月
生息地:南西諸島と太平洋側の一部を除く日本各地の沿岸

アユのように縄張りを持つことから、「鮎並」とも呼ばれているアイナメ。
カサゴ目に分類されているものの、カサゴのようにひれのトゲは発達しておらず、背びれが一つに繋がっていること、体高が高いこと等が特徴です。

★食味★
脂肪の多い白身であるため「アブラメ」とも呼ばれるほどですが、季節によっては寄生虫がいることがあるので、刺身などの生食にはご注意を!
刺身だけでなく、唐揚げや塩焼き、煮付け、吸い物など様々な料理でおいしくいただけます♪

アジ(鯵)


スズキ目アジ科マアジ属
体長:~50cm
旬:5月~7月頃
生息地:太平洋北西部、北海道から南シナ海まで幅広く生息。特に日本海や東シナ海に多い

日本でアジというと一般的に「マアジ」を指す事が多く、味が良いから「アジ」とつけられた、だとか、「鯵」という字は「美味しすぎて参っちゃうよ!」からきてるだとか言われていますね。
皆さんもよくご存知のお魚です。

体の両側に稜鱗(別名で「ぜいご」または「ぜんご」)と呼ばれるトゲ状のウロコを持っています。
調理する際には稜燐をきちんと処理しましょう。

★食味★
煮て良し、焼いて良し、生で良しの万能選手!
青魚独特の香りと脂をまとった身は白身と赤身の中間のような肉質で絶品。
旬の時期にアジを釣って、お刺身で一杯、なんてのも良いですね♪

ウルメイワシ(潤目鰯)


ニシン目ニシン科ウルメイワシ属
最大体長:~40cm
旬:6月~8月
生息地:本州以南

その名の通り、目が大きく、脂瞼(しけん)に覆われて潤んだように見えるため、「ウルメイワシ」と呼ばれています。
漁港などでの釣りでは10cm~20cmほどの個体がほとんどです。

背中側が藍色、腹側が銀白色で、目立つ模様は見られません。
腹びれが背びれよりも明らかに後ろにあるため、マイワシやカタクチイワシと区別が容易です。

マイワシやカタクチイワシよりも日本においての漁獲量は多くありません。
鮮度が落ちるスピードが速く、あまり流通しないこともあり、お刺身で食べられるのは釣り人だけと言われています。

アジを釣ってる際に外道として釣れることもあるんだとか。

★食味★
丸干しの材料として利用されることがほとんどですが、新鮮なものが手に入ったらお刺身が最高です!
冬場は脂がのるので、焼き切りにしてポン酢でいただくのもオススメです。



「か」

カサゴ(笠子)


スズキ目カサゴ亜目メバル科カサゴ属
体長:~25cm
旬:12月~3月
生息地:日本近海を含む太平洋西部の暖海域に分布

アヤメカサゴやイズカサゴ、ウッカリカサゴなど、見分けがつきにくい近縁種が多いこのカサゴ。
頭部が大きく、笠をかぶっているように見えることから「笠子」と表記されたり、皮膚がただれているような見た目をしていることから「瘡魚」とも表記されています。

釣り人にも馴染み深いカサゴちゃんは、根がかりに注意すれば防波堤などからでも比較的簡単に釣れますので、是非挑戦してみましょう!

★食味★
クセがない白身で、身の味もさることながら出汁が最高に美味しい魚です。
鮮度が落ちやすいので、お刺身よりは煮物・揚げ物がオススメ。
アクアパッツァやブイヤベースなど、洋風の煮込みにしても濃厚な出汁と旨味を堪能できます。

カタクチイワシ(片口鰯)


ニシン目カタクチイワシ科カタクチイワシ属
体長:10cm前後
旬:6月~8月(※地域によっては春、冬など様々…一年通して美味しくいただけます。)
生息地:樺太海岸から南西諸島沿岸

マイワシやウルメイワシと同じくイワシの一種ですが、目が頭部の前方に寄っており、目の後ろまで大きく開くのが特徴です。
セグロイワシといった別名もある通り、背中が黒いことも特徴ですね。

カタクチイワシという名前も「口が頭の片側に寄っている」ことに由来しているのだとか。
結構愛嬌のある顔をしていますよね♪

東京では「シコイワシ」、広島では「コイワシ」とも呼ばれています。

★食味★
鮮度が落ちやすいため、煮干やちりめんじゃこといった加工品として流通することがほとんど。
新鮮なものに出会えたら、お刺身や酢〆、てんぷらにするとお酒の肴にぴったりです。

カレイ(鰈)

カレイ
カレイ目カレイ科
体長:~50cm
旬:10月~2月
生息地:北海道南部から大分県、東シナ海北部(マコガレイ)

葉っぱのように薄いことから「鰈」という字が作られたのだとか。
カレイには様々な種類が存在しますが、主に釣りのターゲットとなるのは「マコガレイ」と「イシガレイ」。

ヒラメとよく似た見た目をしているものの、眼が体の右側に寄っていることで区別でき、かつ、それが最大の特徴です。
でも、「ヌマガレイ」という種は、眼が体の左側に位置しているものが多いんですよ。

カレイ類は俊敏な動きが得意ではないので、釣りではゴカイやイソメなどのワーム類の餌を使用します。
同じ薄べったい魚でも、小魚を生き餌にするヒラメとはちょっと違うようですね。

★食味★
活〆したものは透明感のある白身で、お刺身が非常に美味しいです。
もちろん、定番の煮付けやから揚げ、ムニエルなどにしても◎。
ビタミンDや肌を健康に保つ働きをするナイアシンが豊富に含まれているので、女性に嬉しい魚です。

カワハギ(皮剥)

カワハギ
フグ目カワハギ科カワハギ属
体長:~25cm
旬:10~1月
生息地:北海道から東シナ海まで分布

ひし形の体が特徴的なカワハギ。
皮が非常に堅くザラつきがあり、皮を剥いで料理をすることから「カワハギ」と名付けられたんだとか。
地方によって「ハゲ、カワハゲ、バクチ」などといった様々な別名を持っています。

なんと昭和初期まではカワハギの皮をやすり代わりにしていたそうですよ。

フグの仲間のカワハギですが、食感も味もフグに匹敵するほどの美味しさ♪
肝も非常に美味で、「海のフォアグラ」とも呼ばれています。

★食味★
カワハギといえばなんといっても肝!
きちんと血抜き処理をした肝は生食はもちろん、鍋にいれても絶品です。
という感じに肝ばかり注目されがちですが、よく締まった白身はお刺身やから揚げで食べ始めると止まらない美味しさです!

クロソイ(黒曹以)


カサゴ目フサカサゴ科メバル属
体長:~60cm
旬:11月~3月
生息地:北海道以南の日本沿岸各地

一般的にソイと呼ばれている魚は、クロソイ、キツネメバル、シマソイなどが挙げられます。
特にクロソイはソイの仲間の中でも一番美味で、「北の鯛」とも呼ばれています♪

メバルの一種のクロソイは、メバルに比べて目が小さく、全身が黒っぽい色をしているのが特徴です。
しかし、地域によって体色の変化が激しいため、近縁のキツネメバルと見分けがつかないことも。

そんな時はクロソイの涙骨に注目!キツネメバルより尖っていることから区別できます。

★食味★
やや繊維質で身離れの良い白身は甘辛味の煮付けが良く合います。
あまり知られていませんが、肝、胃袋、卵巣なども美味です。

クロダイ(黒鯛)


スズキ目タイ科クロダイ属
体長:~50cm
旬:9月~1月
生息地:北海道以南、琉球列島をのぞく日本各地

体色が黒っぽい燻し銀をしていることが名前の由来になっていると言われており、関西から九州方面になると、クロダイは「チヌ」と呼ばれています。

釣り人には人気のターゲットですが、警戒心が強く、なかなか釣るのが難しいかも?
それでも様々な釣り方や多様な釣り場があるため、人気が高いのも頷けますね。

エビやカニ、貝類、小魚などを丈夫な歯で噛み砕いて食べている魚ですが、雑食性につきトウモロコシやスイカもエサとして使用されています。

★食味★
透明感のある白身で血合いも美しい色をしている。
タイ科らしい上品な旨味があるので、見た目の美しさを生かしたカルパッチョや薄造りなどの生食が美味。
出汁も素晴らしいため、炊き込みご飯や汁物、鍋もオススメ。



「さ」

サバ(鯖)


スズキ目サバ科サバ属
最大体長:~50cm
旬:10月~12月
生息地:日本列島近海の各地に生息

一般的にサバと呼ばれるものは「マサバ」を指す事が多いですが、地方によっては「ホンサバ(各地)、ヒラサバ(静岡・高知)」等と呼ばれています。
同属の「ゴマサバ」とよく似ており、ゴマサバは腹に小黒点が点々としているところ等から区別しますが、なかなか見分けがつかない場合も…。

ちなみに九州、福岡県で「ごまさば」というと、魚種名ではなく料理名を指します。
これがまたウマイ…。
普段あまり生で食べられることのないサバですが、非常に美味です。
福岡県を観光される際には是非ご賞味あれ♪

★食味★
定番の〆サバや味噌煮のほか、新鮮なものでは塩と柑橘でいただくお刺身が美味です。

サバの生食ではヒスタミン中毒等の健康被害が発生する場合があります。
釣り魚の生食は自己責任です。

サヨリ(細魚)

サヨリ
ダツ目トビウオ亜目サヨリ科サヨリ属
最大体長:~40cm
旬:1月~5月
生息地:北海道南部以南から朝鮮半島

同じダツ目のサンマとよく似た細長い体つきをしており、口の先が尖っているのですが、よく見ると下顎が前方に突き出していることが分かります。
先端部は紅をさしているようにも見え、なかなかに美人です。

美しい見た目に反して腹膜が黒いため、「腹黒美人」と称されています。
危険を感じると水面に跳ねて出てくるので、見かけたことがある人も多いのでは?
「春を告げる美しい魚」と呼ばれていますが、秋にも美味しくいただけます♪

なお、専用のウキ仕掛けがありますが、足元まで寄ってきているときには短く切ったトリックサビキ仕掛けでも釣ることができます。
ちょっと難易度が高めのサビキ釣りとして楽しんでみてはいかがでしょうか。

★食味★
きれいな白身ですが、青魚のような強い旨味が特徴の魚なので、お刺身や塩焼きなど、あまり味を足さない料理に向いています。
皮目にも独特の風味があるので、小ぶりなものはてんぷらにすると身の旨味と皮目の香ばしい香りを同時に味わうことができます。

シロギス(白鱚)


スズキ目スズキ亜目キス科キス属
体長:~30cm
旬:6月~10月
生息地:九州以北から、ほぼ全国的に分布

一般的にキスと言えば「シロギス」を指し、天ぷらが美味しくて有名ですよね。
釣り場を変えれば通年釣れますが、夏の季語にもなっている通り、旬は夏!

チョイ投げで釣れてくるキスは小型のものが多いですが、旬の時期に釣れてくるキスのお味は絶品なので、ぜひ一度は味わっていただきたいもの。
暑い夏に揚げたてサクサク、ホクホクな天ぷらとビール。たまらないですね♪

細長い身体に透明感のある白銀色で見た目も綺麗です。
その美しさから「海の女王」とも呼ばれているそうですよ。

★食味★
なんといってもてんぷらがメジャーな調理法ですが、実は塩焼きにして食べると美味しい魚です。
また、大型の個体では皮目をいかした焼き霜造りも味わい深いです。



「な」

ニジマス(虹鱒)


サケ目サケ科サケ属
体長:~90cm
旬:10月~4月
生息地:各都道府県の管理釣り場・湖沼・河川

英名ではレインボートラウトと呼ばれ、全国的に管理釣り場によく見られる魚です。

このニジマス、実は外来種で、1877年(明治10年)にアメリカ合衆国カリフォルニア州から移入されたのが始まりとされています。
体全体に黒点があり、赤みを帯びて虹色に輝くことが名前の由来。

★食味★
サケの仲間だけあり、大型のものはカルパッチョや漬け、ムニエルなどが美味です。
また、小型のものは塩焼きが主な調理法ですが、手間を惜しまなければ燻製が信じられないほどおいしいのでオススメです。

管理釣り場で育っている個体は生食できる場合もありますが、天然のものは寄生虫のリスクが高いので、生食はしないようにしてください。

「は」

ハゼ(鯊)

ハゼ

スズキ目ハゼ科ハゼ属
体長:~20cm
旬:9月~11月
生息地:北海道から種子島まで広く分布

全世界の淡水域、汽水域、浅い海水域のあらゆる環境に生息していて、現在なんと2100種類以上のハゼが確認されています。
未発見や未分類の種もあるため、これからも種類が増えるとみられているようです。

また、なんといってもハゼのオススメポイントは、初心者でも比較的簡単に釣れるところ!
初心者向けの投げ釣りセットでも問題なく釣れるので、是非チャレンジしてみてくださいね。

★食味★
小さいハゼなら骨ごと食べられるので、そのまま唐揚げにしてパクリ♪
大きなものは意外にも、お刺身にすることで甘みのある白身を楽しむことができます。
どちらもちょっとひょうきんな見た目からは想像できない味の良さです。

ヒラメ(鮃)


カレイ目ヒラメ科ヒラメ属
体長:~1m!
旬:11月~2月
生息地:千島列島以南~南シナ海

カレイに似ていることや、高級魚としても有名なヒラメ。
眼が体の左側に寄っており、「左ヒラメに右カレイ」と言って区別したりもしますよね。

ちなみに、もともと「ヒラメ」という名前は東京近郊の限られた地域のみで使用されていた呼び名だそうですよ。

ヒラメはカレイとは異なり、体全体を使って比較的俊敏な動きをすることもできるため、小魚などを捕食して生活しています。
そのため、釣りの際はイワシや小アジなどの生き餌を使って釣る「泳がせ釣り」で狙うことが多いです。

★食味★
鮮度のよいものはやはり刺身や昆布〆などの生食が圧倒的に美味。
珍しいところでは、塩焼きや魚田にすると感動的な味わい。

「ま」

マイワシ(真鰯)

マイワシ
ニシン目ニシン科マイワシ属
最大体長:~30cm
旬:6月~10月
生息地:沖縄を除く日本全国

一般的にイワシと言えば、この「マイワシ」を指すことがほとんどです。
他のイワシとの見分け方は、側線に沿って複数の黒い斑点が並んでいること!
※斑点がないタイプもいるそうです。

イワシは1cm未満のものをシラス(白子)、数cmのものをカエリ、10cm前後のものをコバ(小羽)、15cm前後をチュウバ(中羽)、20cm以上をオオバ(大羽)と呼び、成長の度合いで呼び名が変化する出世魚に該当します。

スーパーでは煮干(イリコ)やちりめんじゃこなどの加工品としてもよく見かけますね。
イリコに使われるイワシは主にカタクチイワシという種類です。

たくさん漁獲できていたことから、「海の米」「海の牧草」とも呼ばれていたそうです。

★食味★
旬の時期の生食はもちろん、焼く・煮る・揚げる・蒸す、と何をしても美味しくいただける素敵な魚です!
味が良いのもさることながら、各種ビタミンや鉄分、カルシウムも豊富で隙がありません!

マゴチ(真鯒)


カサゴ目コチ科コチ属
体長:~1m
旬:7月~8月
生息地:日本海側は新潟県以南、太平洋側は宮城県以南

上から押しつぶされたように左右に平たく、特徴的な見た目をしているマゴチ。
コチは大型の個体がすべてメスで、オスからメスに変化すると言われてきましたが、雌雄で成長に差があり、オスは高齢になっても体が大きくならないことが明らかになった魚でもあります。

普段は海底にじっとしていて、獲物を狙っています。
砂にもぐることもでき、褐色の体のおかげで、擬態の腕はなかなかのもの。

★食味★
刺身や塩焼き、唐揚げにもってこい!
なかでも薄造りは、ふぐに負けず劣らず大変美味です♪

メゴチ(ネズミゴチ/鼠鯒)


スズキ目ネズッポ科ネズッポ属
体長:~20cm
旬:6月~9月
生息地:日本海側は北海道南部以南、太平洋側は宮城県以南から、黄海、東シナ海、南シナ海など広く分布

本来メゴチとは「カサゴ目コチ科」に属しているメゴチを指すものですが、釣り人の間でメゴチといえば「ネズミゴチ」!
地方によって様々な呼び名を持つメゴチですが、キスと生息域が重なっているためか、キス釣りの外道としてよく釣れます。

体表は非常にぬめりが強く、鰓孔の横に太いトゲもあるため、素手で触れることはオススメできません。
トゲは軍手くらいなら簡単に貫通してくるので、扱う際はメゴチバサミをご利用ください。

★食味★
でもでも、あっさりと塩でいただく天ぷらはとっても美味♪
キス釣りでコイツが釣れちゃったらラッキー♪
クセはありませんが皮目の香りに個性があるので、キスの天ぷらとメゴチの天ぷら盛り合わせ、なんてのも良いですね!

取扱注意!釣りで出会う海の危険生物図鑑