多摩川であなたも怪魚ハンターに!多摩川は日本のアマゾン川?

山梨県を源流とし、神奈川県と東京都を流れ太平洋にそそぐ、多摩川という河川をみなさんはご存知でしょうか?

流域に住む420万人超の生活を支える河川ですが、近年、この多摩川が釣り人たちの間でタマゾン川と呼ばれて名を馳せています。そう、南米を流れる大河「アマゾン川」をもじってそう呼ばれているのです。

いったい多摩川で何が起こっているのか?そして釣りは楽しめるのか?!今回はそんなタマゾン…もとい、多摩川の魅力をご紹介します!

多摩川ってどんな川?

多摩川は山梨県・神奈川県・東京都を流れる一級河川で、その県境全長は138km、流域面積は1240㎢という大きな河です。下流域では神奈川県と東京都の県境としての役割を担っていて、河口の左岸には羽田空港があります。古くは万葉集東歌に「多麻河」として登場するそうですが、名前の由来ははっきりしていません。

1960年代頃から流域の人口増と洗濯機や合成洗剤の普及による家庭排水の増加が原因で水質汚染が進み、一時期は調布取水所からの取水が停止されるまでに汚染が進行しましたが、法令の抜本的な整備が行われたこともあり、多摩川の水質は徐々に改善しました。

過去の汚染のイメージが定着しているためか多摩川は汚い河だと思われていることが多いですが、現在は清流の魚の代名詞であるアユも遡上してくるほど水質が良くなっています。

また、多摩川の河口付近では潮干狩りを楽しむことができます。春先〜夏にかけては、おなじみのアサリのほか、シジミやアナジャコを採る人たちで賑わっています。
※画像はイメージです。

多摩川は一級河川でありながら護岸工事された場所が少なく、広い河川敷には野球場やBBQ用の解放スペースが設けられており、多種多様な野鳥や昆虫なども生息しているため、レジャーの季節には子供の遊び場にももってこいです。流域の住民にはもちろん、流域以外の地域からも親しまれています。

多摩川に何が起こっているのか?

多摩川は外来魚の宝庫

さて、そんな多摩川でいったいどんな問題が起きているというのでしょうか?それはズバリ、外来魚の定着です。

しかもその数と種類の多さはまるでアマゾン川のよう!釣り人たちの間でタマゾン川と呼ばれているのも納得です。中国大陸やアジア各地を原産とする魚たちをはじめ、時にはアロワナやピラニアの姿を見かけることだってあります。

あ〜る
今や雷魚くらいは普通に釣れるし、ナマズ類の繁殖は本当に深刻なんですって…。
レッドテールキャットフィッシュ

多摩川がタマゾン川になったワケ

いったいなぜ多摩川はそんな状態になってしまったのでしょうか?それには、複数の原因があるのです。

①密放流
本来なら生息していないはずの外来魚がなぜ多摩川に生息しているのか?それは人為的な放流があるからに他なりません。観賞用や愛玩用として購入された魚や両生類、爬虫類が手に負えなくなり、多摩川にこっそり放流する人が絶えないのです。

②冬でも水温が高い
多摩川には流域で発生する生活排水を浄化する施設があり、そこから暖かい排水が流入するため、一年を通して水温が高い場所が多く存在します。密放流された魚類のほとんどは本来、関東の冬の水温には耐えることができず冬を越せませんが、排水による水温の上昇がある場所で越冬し、繁殖しているそうです。

③水質が改善した
一時は全国でも指折りの汚染度だった多摩川ですが、行政や近隣住民の努力もあり、近年は水質が向上しました。現在では一般的に飼育される淡水の熱帯魚が問題なく生息できるほどの水質の良さであるため、多摩川に密放流された魚たちが定着するのに一役買ってしまっているのです。



しかし、釣り人にとってはこんな面白い話ないよね!

あこがれの怪魚ハンターになれる?

ここまでは多摩川に起こっている現象を、ごく一般的な視点からご紹介しました。

しかし、釣り人にとってはどうでしょうか?多摩川で起きている問題は深刻であり、決して楽しい話ではありません。

ですが。不謹慎なことは重々承知しておりますが…!釣り人にとってはすご~く面白い状況だと思いませんか?!

日本国内にいながら、しかも交通の便がよい場所にいながら、日本では出会えないヤツらと出会うことができるんですよ?!これは釣り人だったらチャレンジしない手はありません!

とんでもないヤツを釣り上げて、私も怪魚ハンターにっ!な~んて夢見ちゃいますよね?

タマゾン川では何が釣れるのか?

多摩川で確認されている外来種はなんと200種類以上!

アロワナプレコグッピーをはじめとしたメジャーな観賞魚はもちろん、ピラニアのような肉食魚も確認されています。

数は多くありませんが、アリゲーターガーやチョウザメのような大型の魚類の目撃証言もあるそうです。しかも暖かい地域が原産の魚たちは温排水がある水域に定着しているので、真冬だって狙うことができる貴重なターゲットと言えるでしょう。

また、スッポンモドキやミシシッピアカミミガメのような爬虫類も幅を利かせていますし、国内間移入種としてはオヤニラミ、ムギツク、アカザ、イトウなども生息が確認されています。中には外来魚を目当てに遠方からやってくる釣り人もいるんだとか。

ええ、お気持ちはよくわかります。
だって釣り人ですもの!!

どうやって釣り上げよう?

もちろん、釣りたい魚の食性や習性によって、釣り方も変える必要があります。

が、タマゾンで手っ取り早く外来魚釣りにチャレンジしたいのなら、ルアー釣りか魚の切り身などを餌にしたブッコミ釣りが良いでしょう。大物が掛かってくることを期待するなら、ちょっと強めのシーバスタックルかバスタックルで挑むのがいいかもしれませんね。



多摩川で外来種を釣り上げたら?

多摩川で釣れた魚、どうする?

さて、魚を釣り上げた時、釣り人は選択を迫られます。そうです、リリースかイートかの選択です。

一般的に考えて、多摩川で釣れる外来魚を食そうと思われる方は少ないのではないでしょうか。いくら数値的には水質に問題がないとはいえ、河口には工業地帯が広がっていますし、釣れる魚は熱帯原産の馴染みのない魚ばかりです。

こういう時、釣り人は間違いなくリリースを決めるわけですが、外来種を釣り上げた場合はここで確認しなければいけないことがあります。それは、その魚のリリースが認められているかどうかということ。

外来生物法と条例

魚だけでなく、外来種の取り扱いについては外来生物法という法律に定められています。これは許可のない飼育や繁殖、譲渡を規制する法律で、外来種に関する基本的な方針が定められた法律です。

外来生物法では、特定外来生物を生体のまま移動させることを禁じていますが、釣り上げた魚のリリースは禁じられてはいません。※食べる場合はその場で締めてから持ち帰る必要があります。

しかし、釣り上げた外来魚の取り扱いに関しては、外来生物法とは別に自治体ごとの条例が定められている場合があります。そのため、釣り上げた場所を管轄している自治体が定めた条例に従わなくてはなりません。

ぽっさん
逆に、オオクチバス(ブラックバス)などに漁業権が設定されている場所もあるので、最新の情報を確認してから釣りに出かけましょう。

知らずに違反してしまって罰則の対象になるのは馬鹿らしいですしね。

ちなみに、ものすごーく珍しい魚やカミツキガメなどの危険生物が多摩川で釣れてしまった場合は、警察や行政に連絡して対応を仰いだ方が良い場合もあります。ちょっとでも迷ったら相談してみることをオススメします。

あ〜る
ニュースになるかもしれないし!
怪魚ハンターデビューだぜぃ!!

手軽に追える釣り人の夢、それはタマゾン!

釣り人であれば誰しも一度は憧れるアマゾンの怪魚たち。普通は一生出会えないまま終わるであろう、そんな魚たちに会える場所が身近にあるなんて、なんて素敵なんでしょう!

ですが、外来魚による河川の汚染は本当に由々しき問題です。我々釣り人も一歩間違えれば無責任な人間の仲間入りをしてしまうということを忘れないように、規則を守って楽しく釣りをしましょう。

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